ISBN:978-4-327-48160-5 C3098 |
もだににずむのなんぶてきしゅんかん モダニズムの南部的瞬間 - アメリカ南部詩人と冷戦 |
定価(税込) : ¥4,400 |
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著作者よみ : | おちひろみ |
著者名 : | 越智博美 著【著書を検索】 | |
出版社 : |
研究社
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発売日 : | 2012年3月22日 | |
ジャンル : | アメリカ文学研究 | |
判型四六判/360頁 |
敗者の末裔であるアメリカ南部農本主義の知識人たちが、いかにして二十世紀の知の覇権を握るに至ったか。それが戦後日本の知的体制をいかに呪縛したのか。『赤毛のアン』を読んで英文学を志した「戦後の娘」である著者が、モダニズム・冷戦・リベラリズムをキーワードにその深層/真相に鋭く迫る、スリリングな論考。
目次
序章 アグレリアンの立場1 創られた伝統としての「現在の中の過去」
2 『アメリカ文学の再解釈』――アメリカにおけるアメリカ文学研究の制度化
3 ニュー・ヒューマニズム論争
4 南部における衝突地図
5 ナッシュヴィル・アグレリアンの立場
第一章 詩的南部連――新批評と「南部文学」の誕生
1 制度としての南部文学
2フュージティヴ詩人と農本主義者の連続性
3 南部文学のモダニズム宣言
4 「南部」の新批評、新批評の南部
第二章 新批評の父たち――南部農本主義者の男らしい共同
1 女性化する南部――合衆国最大の問題、それは南部
2 正しい伝統の創造
第三章 アメリカの白いヨーロッパ――農本主義者のファシスト疑惑とリベラル・ナラティヴ
1 アメリカの白いヨーロッパ
2 農本主義者のリベラル・ナラティヴ
第四章 戦後少女の本棚
第五章 言説としての南部――男らしさの領有
1 南部の男-共和国としての男の身体
2 「国民」の創生-白い男たちの帝国
著者略歴
越智博美 (おち ひろみ) 一橋大学教授。1962年生まれ。お茶の水女子大学博士課程修士課程修了、博士課程単位取得退学。専門はアメリカ南部文学、ジェンダー研究。著書に『カポーティ――人と文学』(勉誠出版 2005)、共著に『現代批評理論のすべて』(新書館 2006)、『少女小説ワンダーランド』(明治書院、2008)、『ジェンダーから世界を見るII』(明石出版 2008)など。共訳書にレイモンド・ウィリアムズ『完訳 キーワード辞典』(平凡社 2002)など。
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