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ISBN:978-4-7576-0853-5 C3321

こふんとちこうのれきしちりがくてきけんきゅう

日本史研究叢刊33 古墳と池溝の歴史地理学的研究

定価(税込) : ¥9,720
表紙 著作者よみ : かわうちけんぞう 
著者名 : 川内眷三 著著書を検索
出版社 : 和泉書院 近刊を見る】【新刊を見る】 【出版社web
発売日 : 2017年12月20日
ジャンル : 日本史(古代)
判型A5/456頁
〈日本の古代の土地開発の原点に迫る〉
大阪に広がる河内平野や上町台地に展開した治水・灌漑事業の分析は、『古事記』『日本書紀』などにふれられた大王陵や最古の溜池である依網池(よさみいけ)、狭山池、和気清麻呂の河内川などの解明に結びつく。
本書は、各種地形図・古絵図の読解をもとに史的文献や発掘資料を援用し、現地踏査を基軸に置いて、埋もれた古代歴史の価値を再発見する、歴史地理学に立脚した古墳・池溝の復原研究である。
図表・写真を一〇〇点以上収録し、また、世界文化遺産国内推薦候補に選定された「百舌鳥・古市古墳群」への提言も収める。

目次

序章 研究の目的と課題      
  1.歴史地理学への接近
  2.目的と方法
第一章 河内大塚山古墳の研究動向と周辺域古墳群の復原
 第一節 はじめに
 第二節 河内大塚山古墳の概要と研究経緯
  1.古墳の規模・形態の概要
  2.阿保親王墓説の展開
  3.雄略陵説の展開
  4.後円部露呈「ごぼ石」の見解
  5.後期古墳説の展開
  6.未完成説から安閑未完陵説への展開
 第三節 河内大塚山古墳周辺域の古墳群
  1.反正山古墳跡の復原
  2.立部古墳群跡・一津屋古墳跡・川ノ上古墳跡の発掘
   (a)立部古墳群跡
   (b)一津屋古墳群跡と川ノ上古墳跡
  3.村絵図にみる古墳跡の確証
  4.小字地名からの推定
   (a)三宅、別所、上田、阿保、西大塚
   (b)西川、丹下、東大塚
   (c)南島泉、島泉
 第四節 周辺域古墳群の位置づけ
  1.土地条件からの検討
  2.既往研究への提起
  3.世界文化遺産登録へ向けての提起
   (a)地域学からみた河内大塚山古墳の価値観
   (b)古墳保全と周濠池の関連
   (c)水利システムと古墳の維持・保全
 第五節 今後の課題(まとめに代えて)
第二章 近世初期の依網池の復原と水利機能
 第一節 はじめに
 第二節 依網池周辺の土地条件と開発
 第三節 依網池の復原と確定
  1.池岸線と堤線の確定
  2.「依羅池古図」の精測性
  3.規模と水深
  4.現況景観との比定 
 第四節 依網池の集水範囲と取水
  1.集水と取水
  2.狭山池用水との関係
 第五節 依網池の灌漑区域
  1.苅田村の灌漑特質
  2.庭井村の灌漑特質
  3.前堀村の灌漑特質
  4.我孫子村の灌漑特質
  5.杉本村の灌漑特質
  6.灌漑範囲と余水の流下
 第六節 まとめ
第三章 我孫子村絵図にみる依網池水利の特殊性
 第一節 はじめに
 第二節 「我孫子村絵図」の作成背景
  1.作成年代と背景
  2.依網池池中の描写
 第三節 「我孫子村絵図」にみる水利事情
  1.水かき口と日損水損場
  2.我孫子村小池の開削と導水経路
  3.池中集水井路の設置と狭山池慶長期大改修事業
  4.池中埋積の経緯
 第四節 「我孫子村絵図」にみる水利空間の変貌
 第五節 古代依網池への展望(まとめに代えて)
第四章 復原研究にみる古代依網池の開削
 第一節 はじめに
 第二節 依網池開削の経緯
  1.弥生遺跡の立地と河内平野の土地開発
  2.土地条件からの検討
  3.史料からの検討
   (a)仁徳期の池溝開削と依網屯倉
   (b)狭山池の築造と推古期の池溝開削
   (c)行基の狭山池改修と依網池周辺の行基集団
  4.既発表論文に対しての提起
 第三節 依網池と狭山池の関連(重源との関わりを中心に)
 第四節 依網池と難波大道
 第五節 今後の課題(まとめに代えて)
第五章 一九世紀初頭狭山池水下絵図にみる水利空間と溜池環境の考察
 第一節 はじめに
 第二節 検討絵図について
  1.絵図記載の水懸かり村落と導水井路
   (a)西川筋
   (b)東川筋
  2.絵図作成年代と作成目的
 第三節 絵図にみる水利空間の展開
  1.水利空間の類型化と特質
  2.垂直的・統一的水利空間の変遷
 第四節 絵図記載の水利施設の現況
  1.西川筋の井堰と導水井路
  2.東川筋の分水堰と導水井路
  3.溜込池
 第五節 現況比定の意義と課題(まとめに代えて)
第六章 古墳周濠の土地条件と集水機能―大仙陵池への狭山池用水の導水をめぐって―
 第一節 はじめに
 第二節 古墳周濠の土地条件
  1.百舌鳥古墳群と大山古墳の立地
  2.古墳周濠と溜池の土地条件
  3.古墳周濠池の集水機能
 第三節 大仙陵池の集水とその導水経路
  1.大仙陵池の集水機能
  2.狭山池からの導水企図と実現
   (a)轟池の築造と導水
   (b)近世末〜明治初期の導水
  3.狭山池用水の導水経路の復原
   (a)「狭山除川並大仙陵掛溝絵図」の作成背景
   (b)比定図にみる導水経路と集水事情
 第四節 大仙陵池浄化への期待と課題
  1.導水経路周辺の環境変化
  2.大仙陵池水質浄化の施策とその構図
  3.大仙陵池水質浄化への提起と課題
 第五節 まとめ
第七章 大山古墳墳丘部崩形にみる尾張衆黒鍬者の関わりからの検討―誉田御廟山古墳墳丘部崩形との関連性をふまえて―
 第一節 はじめに
  1.先行研究
   (a)巨大古墳未完成説と城塞築造説
   (b)外的営力による自然崩壊説
  2.各説に対する疑念と位置づけ
   (a)未完成説について
   (b)城塞築造説について
   (c)外的営力による自然崩壊説について
  3.動機と研究方法
 第二節 墳丘部地滑り面の検証
  1.誉田御廟山古墳墳丘部地滑り面
  2.大山古墳墳丘部地滑り面
 第三節 周濠池の水利機能からの提起
  1.誉田御廟山古墳周濠池の集水と甲斐谷
  2.大仙陵池の集水と尾張谷
 第四節 尾張衆黒鍬者の動向
  1.尾張知多郡の黒鍬稼ぎ
  2.大仙陵池と尾張衆黒鍬者
  3.周辺地域での尾張衆黒鍬者と土木技術の伝播
 第五節 尾張衆黒鍬者と尾張谷の相関の課題
 第六節 他、課題(まとめに代えて)
第八章 和気清麻呂の河内川導水開削経路の復原とその検証
 第一節 はじめに
  1.河内川導水の記事
  2.『摂津志』・『摂津名所図会大成』の記述と初期の見解
  3.主要先行研究
   (a)藤岡謙二郎の見解
   (b)服部昌之の見解
   (c)栄原永遠男の見解
   (d)直木孝次郎の見解
   (e)亀田隆之の見解
  4.動機と研究方法
 第二節 各種地形図による比定
 第三節 比定復原図とその検証
 第四節 鼬川経路の検証
 第五節 八世紀河内川の流路とその背景
 第六節 八・九世紀の河内平野低地部の治水と水利
 第七節 まとめ

あとがき
索引(人名/古墳・池溝・井堰・遺跡名/河川・丘陵・地形関連名/地名/他事項名)
図表・写真一覧

著者略歴

一九四四年 堺市生まれ。
法政大学文学部地理学科卒業、佛教大学大学院文学研究科日本史学専攻修士課程修了。
文学博士(論文 佛教大学)。
住吉学園高等学校(現・清明学院高等学校)などで社会科(地歴科)教諭、四天王寺大学人文社会学部准教授を経て退職後、同大学などで非常勤講師。
主な著書に『大阪平野の溜池環境―変貌の歴史と復原―』(単著、和泉書院、二〇〇九年)、『狭山池論考編』(共著、狭山池調査事務所、一九九九年)など。

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